A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「確かに、逃げたら楽だよなぁ。彩には何の力もないもんな。精神的にも弱すぎるし。バカだしアホだし」
「おい」


 彩は男を睨み付ける。


「だけどな」


 そう言って、男は彩に両手を伸ばした。
 濡れたままの彩を、男は抱き締める。


「そんな彩って、ホントに可愛いよな」
「・・・!?」


 彩はそのまま固まっている。
 そよ風が吹き、周りの木々の葉っぱがざわめいた。
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