A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「ったく・・・どんだけ強い敵が現れたのかと思ったら・・・ただのチャラいアヤカシじゃねえか」


 とか、ブツブツ言いながら彩はきびすを返して歩き出す。


「彩」


 だがふと呼び止められて、彩は振り返った。


「迷ったら、自分を信じろ。いいな? 彩にはそれが、最弱で最強の武器なんだよ」
「誉めてんだか、けなしてんだか」


 彩は苦笑して、また歩き出す。
 また数歩進んだ所で振り返って。


「あたしもあんたの事、前から知ってるような気がするよ」


 男は笑っているだけで、軽く手を上げて再び歩き出した彩を追いかけては来なかった。
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