A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「アヤカシには本来、名前などいらんのじゃよ。ただそこに存在するだけのものじゃからな。だから時には、妖怪だったりお化けだったり、天使とか悪魔とか神様とか、人間に色々な名前で呼ばれたりするんじゃ」


 アヤカシは昔から人間と密接に関わってきた。
 彩は、こんなフレーズを思い出す。


「名前・・・か」
「人間は、生まれた時から名前を持っている。それは死ぬまでずっと変わらない、唯一のものじゃ。美樹は美樹であり、彩は彩であるようにな」


 そっか、と、彩は呟く。
 そしてしばらく考えて。


「じゃあさ。今度あいつが遊びに来たら言っておいて。お前の名前はリュウだって」
「リュウ? どうしてじゃ?」
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