A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「そんな事も出来るんだ?」
「出来る。この前はお前達の身を隠す為じゃったからな、同じ時間の流れで向こうに帰したが」
「じゃあ、ここに来た時間に戻れる訳だね。そんな感じで頼むよ、トキ婆」


 だが、帰ったところで悠も諒も、それに美樹もいない。
 そう思ったら、彩の表情が少し曇った。
 そんな彩を見て、おトキさんはため息をついて。


「浮かない顔をするでない。まだ諦めるな」


 そう言って、ほれ、と差し出されたのは、美樹の母親がしていたかんざしだった。


「トキ婆・・・これ・・・?」


 かんざしを受け取りながら、彩はおトキさんを見つめる。
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