A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「何もかも、守りたいだと?」


 アヤカシは言った。
 諒に視線を送りながら、その言葉は美樹に向けている。


「本当に、人間というのは・・・」
「諒くん、ダメっ!!」


 美樹が叫んだ次の瞬間、諒の身体は弾き飛ばされた。
 攻撃を受けるたびにその力を削がれ、最早人間の原型でいる事もままならない状態に陥っている。


「人間よ」


 アヤカシは、美樹に向かって言った。


「何もかも守りたいなどと、欲望の塊だな」


 あきらかに、蔑むような口調だった。
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