A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
 全く動けない状態の悠と諒は、はっとして顔を上げた。
 だが美樹はアヤカシから視線を外さないまま、右手を高く夜空に掲げる。
 同時に店全体を青い膜が包み込み、アヤカシの衝撃波はそれに吸収されるように消えた。


「美樹ちゃん・・・」


 悠は、呆然と呟く。
 いくら目の前の海岸とは言え、店までは少し距離がある。
 アヤカシが放った衝撃波の威力も想像を絶する強さだったが、この距離から美樹があんなに強靭な結界を作り出した事も、悠には信じられなかった。
 悠は目を細めて、美樹を見つめる。
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