A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
もうすっかり慣れ親しんだ、潮風と波の音。
この匂い、そして未だにみんなの気配がこの場所に染み付いているように感じる。
彩は夜空を見上げた。
雲の流れは速く、隠れていた満月がその隙間から覗いていた。
さっきまで、真っ暗闇だった筈なのに。
ほのかに、辺りは月明かりに照らされる。
彩は右手に握り締めたピンク色のかんざしを、目の前に掲げた。
「・・・何処にいる?」
彩は、呟く。
かんざしの真ん中に飾り付けてある桜貝が、ほのかに温かみを増した。
そこにいるのは、その存在を失ってなお娘を心配する母親の気配だ。
この匂い、そして未だにみんなの気配がこの場所に染み付いているように感じる。
彩は夜空を見上げた。
雲の流れは速く、隠れていた満月がその隙間から覗いていた。
さっきまで、真っ暗闇だった筈なのに。
ほのかに、辺りは月明かりに照らされる。
彩は右手に握り締めたピンク色のかんざしを、目の前に掲げた。
「・・・何処にいる?」
彩は、呟く。
かんざしの真ん中に飾り付けてある桜貝が、ほのかに温かみを増した。
そこにいるのは、その存在を失ってなお娘を心配する母親の気配だ。