A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「面白いな」


 美樹を取り返されても慌てる様子もなく、アヤカシは腕組みをしながら彩を見下ろした。


「大事なものを失い、悲しみに打ちひしがれているのではなかったのか?」
「お前みたいなヤツには分かんないかも知れないけど」


 彩は怯まない。


「守りたいと思う気持ち・・・失いたくないって思う気持ちが、人間を強くもするんだよ」
「分からぬな。例えそうであっても、お前に勝ち目はないというのに」
「勝たなくてもいい。けどせめて、相打ちくらいなら少しは可能性あるだろ?」


 再び身構えて、彩は勝ち気な笑みを浮かべた。


「可能性など、微塵もない」
「やってみなくちゃ分からない!」


 アヤカシの放った衝撃波と、彩の衝撃波がぶつかり合う。
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