A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
 繰り返し繰り返し、何度も何度も、彩は攻撃の手を緩めなかった。
 だがアヤカシには、そんな彩の攻撃も届かない。


「私が手を下さなくても、お前は自ら朽ち果てる。そんな無謀な攻撃を繰り返していたらな」
「やかましい・・・!」


 砂浜に降り立ち、彩は空中に浮かんだままのアヤカシを睨んだ。
 もう既に息が上がっていて、その両肩は大きく上下している。
 だが、アヤカシは少しだけ、眉をひそめて。
 これだけ渾身の攻撃を繰り返している割には、彩の体力の消耗は少ない。
 多少能力は使えるのかも知れないが、たかが人間の筈なのに。


「・・・違う、か?」


 そう呟いて、アヤカシは彩を見た。
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