A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】

　確かに無茶な攻撃を繰り返し、少しは疲れているように見えるが。
　彩の攻撃のパワーは殆ど落ちていない。
　アヤカシは、彩を包む気を感じ取った。
　かんざしだけではない、この人間を無意識に包み込んでいるのは。


「お前か」


　アヤカシは、美樹に視線を向けた。
　美樹はまだ砂浜に横たわったままの状態で、意識はない。
　意識を失ってもまだ、彩を守ろうとしている。


「全く・・・人間というのは」


　ここにきて初めて、アヤカシの顔付きが険しくなった。
　右腕を動かし、彩に向かって衝撃波を放つ。
　ギリギリで彩はそれを避けた。


「・・・っ！」


　だが完璧に回避出来ずに、衝撃波は彩の左足を掠めた。