A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
 今美樹が作り出している結界は、完全に中と外をシャットアウトするようなものではない。
 そして、美樹自身、無理をしている訳でもない。
 その状態が落ち着いているのを見ると、少しずつではあるが、能力の使い方をマスターしてきているように、彩には思えた。
 そうか、と、彩は笑ってかんざしを胸ポケットから取り出した。


「あたしにも・・・よく分かる」
「彩、それ・・・」
「おトキさんが貸してくれたんだ。おかげで美樹を取り戻せた」


 彩と美樹は、見つめ合う。
 そして、アヤカシを見上げて。
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