A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「美樹さん!?」


 友香が悲鳴に近い叫び声を上げた。
 悠が美樹に駆け寄り、床に倒れた美樹を抱き上げる。
 そして、美樹の様子に、悠は眉をひそめた。
 地震のような揺れが収まり、彩はこっちを振り向いて。


「2人、任せて大丈夫か、悠?」
「あぁ・・・だけど、今回はこっちだけで手一杯みたいだね。そっちのフォローは・・・」
「いらないよ。美樹と友香を頼むね!!」


 言い終わるか終わらないかのうちに、彩は海岸に向かって跳躍した。
 諒も少しだけ悠と視線を絡ませると、彩の後を追う。


「悠さん・・・」


 それを見送りながら、友香は不安そうに悠を見上げた。


「大丈夫だよ。さ、中に入って、窓を閉めてくれるかな?」


 友香は言われた通りにした。
 悠は、美樹をソファに寝かせて、少しだけ笑顔を友香に向けた。
< 36 / 416 >

この作品をシェア

pagetop