A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「動けないのか?」


 アヤカシの顔が怒りに歪んだ。
 それでも彩は、怒号と共に気を込めた拳を繰り出した。
 アヤカシの放つ衝撃波が、彩を狙う。
 だがそれでも構わずに、彩は身体ごと、アヤカシに突っ込んで行った。
 再び起きる、凄まじい気のぶつかり合い。
 彩が着地した時、アヤカシの身体は砂浜に打ち付けられていた。
 美樹は真っ直ぐにその光景を見つめている。
 砂浜にしっかりと立ち上がり、彩も起き上がろうとするアヤカシを見ていた。


「ふっ・・・人間ごときにダメージを受けるとはな」


 立ち上がった時、アヤカシの身体は実体化を解いていた。
 さっきよりも数段、強い気が辺りを包み込む。
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