A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
 だが彩も、その後ろで立っている美樹も怯まなかった。
 さっきまでとは段違いのパワー。
 そして、その全身から放たれる殺気は、彩と美樹の皮膚に直接突き刺さるような凄まじいものだ。


「美樹、と言ったな」


 アヤカシは美樹に視線を向けた。
 美樹を庇うように立ちはだかる彩には目もくれずに。


「お前の力が完全に覚醒しようとしている今、手段を選ぶ余裕はなくなった。この私が全身全霊をかけて、お前を消し去らねばならぬ」


 マズい、と、彩は焦る。
 アヤカシの指が、少しだけ動いた。
 同時に、彩の身体が弾き飛ばされて、地面に叩きつけられた。
 美樹の結界に守られていなかったら、骨折の一つや二つじゃ済まないような衝撃だ。
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