A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「まだ、泣いちゃダメだよ。これにケリつけたら、一緒にたくさん・・・泣こうな」


 口元を両手で押さえたまま、美樹は何度も頷いた。
 彩の言うとおりだ。
 今はまだ、泣く時じゃない。
 リュウとアヤカシの戦いに触発されるように、少しずつではあるが、低級なアヤカシ達も集まってきている。
 まだ、戦闘は終わっていない。


「この戦いにはさ、美樹の力も必要なんだよ」


 彩は言う。
 美樹は、そんな彩を見つめた。


「悠と諒のパワーを足した以上の力がリュウにはあるけど…あのアヤカシは、そのリュウに一度勝ってるからね」


 それに、あの戦闘の様子を見ていると・・・彩には気になる事があった。
< 374 / 416 >

この作品をシェア

pagetop