A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「日々の細かい記憶はねぇよ。だけど、あいつらの存在を俺はちゃんと認識してるし、あいつらが何を思ってこの世界で過ごしていたのかは・・・分かる気がする」
「気がする?」
「あぁ。全く別の人格だがな、俺達は一心同体なんだ。だから“想い”っつうのは感じるんだよ」


 ふぅん、と、彩は相槌を打った。


「あー面倒くさ。ただでさえ双子ってだけで面倒なのに」


 言いながら、彩は空を見上げた。
 黒い影のような低級なアヤカシは、ここらへん一帯に集まりつつある。


「・・・彩」


 呼び掛けて、リュウは彩の足元にしゃがみ込んで、左足に手を添える。
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