A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「怪我してるんならちゃんと言え」


 さっきの攻撃で痛めた彩の左足を、リュウは癒やす。
 その暖かさが、彩の身体に染み渡る。
 今まで何度となく癒されてきた、悠の温もりに似ていた。
 彩は一度、ぎゅっと目を閉じて。
 大きく深呼吸をしながら、ゆっくりと目を開けた。
 さっき一撃を食らわせたアヤカシは、数段強い殺気を放ちながらこっちを睨み付けている。


「変にプライド高いんだよな、アイツさ」


 体勢を引くしながら、彩は言った。


「雑魚にも注意しろ、彩!」


 再び攻撃態勢に入ったアヤカシに向かって、リュウは跳躍する。
< 382 / 416 >

この作品をシェア

pagetop