A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
“自分が正しいと思うなら、その道を進めばいい。自分が信じた、その道を、な”


 人間の世界に生きることが、自らの命を縮める事になろうとも。
 自分が信じた道を進め。
 美樹は、目を伏せる。
 アヤカシの攻撃は、今にもリュウを消しさろうとしていた。


“――!!”


 リュウの叫びが、美樹には聞こえた。
 美樹の母親を、リュウは呼んだ。
 アヤカシには名前がなく、こんな時にも、呼びかける事すら出来ない。
 その事実が悲しくて、美樹の目から涙が溢れた。
 ペンダントも、リュウを必死で呼んでいる。
 もう、どうする事も出来ない――。
 そう思った時、美樹はふと、光を感じて顔を上げた。
 まるで夕暮れに輝く明星のように、遥か遠くに見える、小さな光。
 だがそれは力強く、そしてしっかりとこちらを照らしていて。
 消える直前、リュウの目にもその光が映った。
 無意識に、光に向かってその手を伸ばす。
 その瞬間、リュウの存在は、この世界から消え去った。
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