A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
⑤
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彩の元まで辿り着く頃には、アキラもマリも相当体力を消耗していた。
「美樹ぃー、もう限界ー・・・」
「俺も・・・」
ハァハァと肩で息をしながら、二人はその場にへたり込む。
そんな二人の傍らにかがみ込み、その肩を抱きかかえて、美樹は顔を上げた。
「美樹!?」
美樹に気付いた彩が、振り返る。
そして、アキラとマリの姿に気が付いて。
「お前らぁぁぁっ!!」
「ひぃぃ・・・!!」
にじり寄る彩に、二人は美樹の背中に隠れるようにして、身を縮める。
美樹は、彩を制して。
「待って、彩。アキラくんもマリちゃんも、わたしの事を守ってくれていたのよ。だからもう」
「アキラ? マリ?」
周囲に警戒しつつ、彩は腰に手を当てて二人を見つめ。
怯えた表情でこっちを見上げているアキラとマリに、軽くため息をついた。
「まぁ、今は忙しいからな。話は後だ」
彩はそう言って、上空を仰ぎ見る。
大量の低級なアヤカシの中心に、リュウとアヤカシが対峙していて。
「雑魚がなかなか減らないんだよな・・・」
彩は、ポツリと呟いた。
少しだけ息が上がっているが、そんなに大きなダメージを受けている訳ではなさそうだ。
それを見て、美樹は確信する。
アヤカシの世界とこの世界を繋ぐ空間。
今はその空間が、最大限に開いている状態なのだ。
だから、低級なアヤカシ達はどんどんこっちへなだれ込んで来ている。
その代わり、リュウも彩も、アヤカシの世界からのパワーを得て、あまり体力を消耗せずに戦っていられる。
堂堂巡りだ。
それを言ったら、彩は少し驚いたように目を見開く。
「そう言われたら、運動量の割には疲れてないよな」
でも、と、彩は美樹を見つめて。
「美樹、あんたが道を開いてるのか?」
「ううん、そうじゃないの。この戦いの影響で、だんだん道が大きくなってる」
そっか、と彩は納得する。
「そりゃそうだよな。これだけ大きな力がぶつかり合ってるんだから・・・」
また、閃光が走る。
リュウとアヤカシの戦いは、今のところ互角。
でもこのままでは、お互いに平行線のままだ。
この戦いのバランスを崩すには。
「美樹」
少し声を潜めて、彩は美樹に呼び掛ける。
彩の元まで辿り着く頃には、アキラもマリも相当体力を消耗していた。
「美樹ぃー、もう限界ー・・・」
「俺も・・・」
ハァハァと肩で息をしながら、二人はその場にへたり込む。
そんな二人の傍らにかがみ込み、その肩を抱きかかえて、美樹は顔を上げた。
「美樹!?」
美樹に気付いた彩が、振り返る。
そして、アキラとマリの姿に気が付いて。
「お前らぁぁぁっ!!」
「ひぃぃ・・・!!」
にじり寄る彩に、二人は美樹の背中に隠れるようにして、身を縮める。
美樹は、彩を制して。
「待って、彩。アキラくんもマリちゃんも、わたしの事を守ってくれていたのよ。だからもう」
「アキラ? マリ?」
周囲に警戒しつつ、彩は腰に手を当てて二人を見つめ。
怯えた表情でこっちを見上げているアキラとマリに、軽くため息をついた。
「まぁ、今は忙しいからな。話は後だ」
彩はそう言って、上空を仰ぎ見る。
大量の低級なアヤカシの中心に、リュウとアヤカシが対峙していて。
「雑魚がなかなか減らないんだよな・・・」
彩は、ポツリと呟いた。
少しだけ息が上がっているが、そんなに大きなダメージを受けている訳ではなさそうだ。
それを見て、美樹は確信する。
アヤカシの世界とこの世界を繋ぐ空間。
今はその空間が、最大限に開いている状態なのだ。
だから、低級なアヤカシ達はどんどんこっちへなだれ込んで来ている。
その代わり、リュウも彩も、アヤカシの世界からのパワーを得て、あまり体力を消耗せずに戦っていられる。
堂堂巡りだ。
それを言ったら、彩は少し驚いたように目を見開く。
「そう言われたら、運動量の割には疲れてないよな」
でも、と、彩は美樹を見つめて。
「美樹、あんたが道を開いてるのか?」
「ううん、そうじゃないの。この戦いの影響で、だんだん道が大きくなってる」
そっか、と彩は納得する。
「そりゃそうだよな。これだけ大きな力がぶつかり合ってるんだから・・・」
また、閃光が走る。
リュウとアヤカシの戦いは、今のところ互角。
でもこのままでは、お互いに平行線のままだ。
この戦いのバランスを崩すには。
「美樹」
少し声を潜めて、彩は美樹に呼び掛ける。