A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
 そして、その視界の隅に彩が映る。
 彩は真っ直ぐに、アヤカシ目掛けて跳んだ。
 気を込めた拳を繰り出す。
 だが、アヤカシはいきなり消えた。
 同時に、彩は反射的に身体を捻って着地して、その場を飛び退く。
 アヤカシが繰り出した攻撃は、たった今彩が着地した地面に、大きな穴を開けた。


「・・・お前も、歪みの1つか」
「やかましい。あたしにとっちゃ、あんたの方が迷惑な歪みだよ」


 倒れたままの諒を庇う位置に立ち、彩は言った。
 その間にも、彩は頭の中でこの状況の打開策を考えている。
 諒は動かない。
 この立ち位置では、相手の攻撃を避けられない。


(避けたら諒に・・・)
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