A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
 彩本人は気付いてはいないかも知れないが、かけがえのない家族を失った孤独に対するトラウマが、今でも彩の心を支配している。
 だけど、美樹にはひとかけらの異論もなかった。
 美樹にももう、家族はいない。
 今となっては、彩と悠と諒が、本当の家族みたいなものだ。
 彩も、そう言ってくれるのなら。


「わたしも、あなたを悲しませるような事はしないわ、彩。ずっと一緒だって、約束したもの。ね?」


 彩の強さ、そして弱さ。
 それを、美樹は全部知っている。
 だからこそ、彩を守ってやりたい。
 美樹は心の底から、そう思っていた。
 そこへ、悠と諒が店にやってくる。
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