A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「ま、貴重な体験だと思えばいいじゃん。もう休もうぜ」


 そう言って、彩はずかずかと家の中に入っていく。
 慌てて追い掛ける美樹。
 家の中は純和風で、寝室と思われる場所にはご丁寧に布団が二組、敷いてあった。


「美樹~、何だか和風旅館に泊まってるみたい!」


 部屋には行灯(あんどん)が灯っている。
 そんな中、彩はナップザックを放り投げると大喜びで布団に横になった。


「気楽でいいわよね・・・ホント羨ましいわ、その性格・・・」


 ため息をついて荷物を置くと、美樹はその場に座り込んだ。
 二間続きの和室。
 建物の造りは古いのに部屋は使い古された感じではなく、むしろ畳や襖なんかも新しい。
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