異常な僕等はイタッテ正常
「今日から新しくバイト入るから。」
ホールに新入りのバイトをオーナーが連れて来たのは、ケンイチのクラスメートであるサユ。
二人の接点はクラスメートだという事のみで、お互い挨拶も交わさないほど今まで関わりは無かったのだが、半強制的にオーナーからケンイチは新入りの教育係りを任せられた。
個人経営の小さな喫茶店なため従業員はオーナーと、そのオーナーの奥さんと時々息子(大学生)。そしてその中にバイトのケンイチだけだった。
「宜しくね。」
ニッコリと微笑むサユに、純潔DTなケンイチの心は少しトキメイた。
それからケンイチとサユは一気に仲良くなり、仕事が終わってから二人で一緒に遊ぶ約束をした。
これから華やかな青春を向かえられる。
ケンイチは色々な甘い妄想をしながらバイトに取り組んだ。
しかし、そんな淡い期待も
叶わぬものとなってしまう………―――