異常な僕等はイタッテ正常
必死に冷静を保ちつつ…オーナーは部屋の中を隅々まで探り、たどり着いた浴室。
ドアを開いた瞬間、異臭が強さを増した。
一見、綺麗に洗われている浴槽やタイル…
しかし…見つけてしまったのだ。
排水溝の端にへばり付いている小さな肉片を。
――――――………
「俺は…すぐに警察に電話したよ。
サユちゃんにも………ね。」
ケンイチとレイジは固まった。
オーナーは…警察がアパートの部屋を詳しく調べてくれているらしいから、もうすぐサユの父親は見つかるだろうと言った。
「………サユちゃんはきっと…
【覚悟】を
決めてしまったのかもしれない。
………俺のせいで………
俺が………ア・イ・ツの破片…
見つけたせいで………………」
オーナーはその場でふさぎこみ…泣き声を押し殺しながら震えている。
―――…【覚悟】………