異常な僕等はイタッテ正常

一週間後、別の中学校で手のひらの花が発見された。前回同様の手口で左手だけが埋められており、その他の部位はバラバラに切断され骨となり、下水道に棄てられていた。

どうやらその他の部位は、殺害後に薬品で肉を溶かされてから廃棄されたものと思われる。

犯人に繋がる物的証拠が見つからないまま、悲劇は何件か繰り返された。

そしてようやく二年の長い月日を経て、奇妙な連続猟奇殺人事件の犯人は逮捕されることとなる。

捕まった金山くんは素直に犯行を認めた。

しかし………納得はしていなかった。

まだまだ………諦められなかったのだ。

もっと………

あともう少しで………

彼はその時から脱獄を計画していた。

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