絶対日記『REWRITE』
「こんな事しても、無理や…見つからん……」

「じゃあ、どうすんねん!このまま、じっと死ぬの待ってるんか!」

「それ以外、無いやろ!」

誠は泣きながら、麗菜を突き飛ばした。

「コラ、お前ら、何やってる!」

そのとき、一人の教師がそれに気づき、走り寄ってくる。

「じゃあ勝手にしろや、ボケ!」

麗菜はそう叫ぶと、廊下を走って一階に降りていった。それと同時に、教師が誠の元に到着する。

「何や、ケンカか?」

教師が誠に聞く。

「いえ、違います」

誠は呟くと、校舎を出た。ゆっくりと歩き出した誠は、自転車置き場に目がいく。

「そう言えば、自転車忘れてたな…」

誠はそう呟くと、自転車にまたがり、ゆっくりとペダルを漕ぎ出した。何も考えられず、放心状態だった。


気がつくと、すでに家の前にいた。

「ただいま」

玄関の扉を開け、そう呟く誠。

「誠、おかえり。今夜はカレーやで」

と、誠のテンションとは裏腹にご機嫌に言う秋子。その言葉を無視して、誠は二階へ上がると自分の部屋に入った。

「……」

まだ、信じられない。今日、死ぬ……

そう思った瞬間、誠は我に返った。

「死ぬ……」

そう呟くと同時に、恐怖が湧き上がる。

「嫌や…嫌や!」

だんだん、心臓の鼓動が速くなる。

……死んだら、どこへ行くんやろう?死ぬときは、痛いんかな……どんな感じなんや……死……
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