絶対日記『REWRITE』
9月15日
午後、9時頃。誠の机の上にある貯金箱が、急に割れる。
麗菜は、ペンを置いた。
「なんで、貯金箱なんや?」
「アホ、なんでもええわ!とりあえずや!」
現在、午後8時半。二人は、9時を待つことにした。
「やっぱ、10分後にしたらよかったわ……」
寝転びながらそう呟く麗菜。長い。30分が、やたら長く感じた。
「……」
「……」
長い沈黙が走る。二人の考える事は、同じだった。
……どうか、成功してくれ……
成功したら……その先の事は、まだ考えていない。しかし、とりあえず希望はある。
コチコチと秒針の音だけが鳴り響く。そして、時は来た……
8時、59分。
「誠」
麗菜の声に、二人は机の上の貯金箱に注目した。ゆっくりと秒読みを始める麗菜。
「10……9……8……7……6……」
心臓が高鳴る。
「5……4……3……2……1……」
目を大きく広げる誠。
「0……」
……しかし、貯金箱は割れなかった。
「麗菜……」
「誠、あの時計、壊れてん?」
信じたくない様子の麗菜は、携帯電話を取り出して番号を押した。
午後、9時頃。誠の机の上にある貯金箱が、急に割れる。
麗菜は、ペンを置いた。
「なんで、貯金箱なんや?」
「アホ、なんでもええわ!とりあえずや!」
現在、午後8時半。二人は、9時を待つことにした。
「やっぱ、10分後にしたらよかったわ……」
寝転びながらそう呟く麗菜。長い。30分が、やたら長く感じた。
「……」
「……」
長い沈黙が走る。二人の考える事は、同じだった。
……どうか、成功してくれ……
成功したら……その先の事は、まだ考えていない。しかし、とりあえず希望はある。
コチコチと秒針の音だけが鳴り響く。そして、時は来た……
8時、59分。
「誠」
麗菜の声に、二人は机の上の貯金箱に注目した。ゆっくりと秒読みを始める麗菜。
「10……9……8……7……6……」
心臓が高鳴る。
「5……4……3……2……1……」
目を大きく広げる誠。
「0……」
……しかし、貯金箱は割れなかった。
「麗菜……」
「誠、あの時計、壊れてん?」
信じたくない様子の麗菜は、携帯電話を取り出して番号を押した。