絶対日記『REWRITE』
『午後、9時1分をお知らせします』

受話器越しに聞こえるそのメッセージに、絶望を感じる麗菜。

「失敗……」

そう呟く麗菜。

「やっぱ、日記は明日のことじゃないとあかんみたいやな…」

「誠」

「うん?」

「スリーも、お前と同じ日記帳使ってるんやんな?」

「千里ちゃんの情報によると、おそらく」

「なんでスリーは、その日に起こってる事を瞬時にできるんや?千里ちゃんを消したり、お前らの会話を聞いたり…」

「それがわかったら、苦労せぇへんわ」

誠は日記帳を手に取ると、パラパラとめくった。そのとき、1ページ目に記載されている『ルール』に目がいく。

「だいたい、このルールもアバウトすぎるんや」

そのとき感じる、違和感。

「…うん?」

「どうしたんや、誠?」

誠は、ルールのページを麗菜に見せた。

「…これが、どうしたんや?」

「このページ…なんか、おかしくない?」

「え?」

まじまじと見る麗菜。そのとき、麗菜も気づく。

「あれ?」

ルールは、ページの上半分にだけ書かれている。つまり、下半分は空白。

「な?普通、ルールがこれだけしか無いんやったら、真ん中に書いたらええやん」

「そう言われれば、そうやな…」

そのページに、釘付けになる二人。

「…何か、あるんか?」

「わからん。でも、スリーの謎につながるかもしれん」
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