絶対日記『REWRITE』
その誠の言葉に、二人は必死に考えた。

「……」

「……」



刻々と、時間が経過する。しかし、いっこうにわからない。

「あー!あかん!わからん!」

先に声を上げたのは、麗菜だった。

「どうや、誠?」

「俺も、わからん」

「考え過ぎなんかな?」

「かな……」

「あ、誠」

「うん?」

「日記の力で、時間を戻したって言うてたやんな」

「おう」

「同様に、時間を戻したらええんちゃうか?」

「アホ。だから、日記の効果は明日になってからや。明日になる頃、俺は死んどる」

「あぁ、そっか……」

「ちょっと休もうや、麗菜」

「アホ、休んでる場合ちゃうわ」

「わかってる。でも、考え過ぎて、だんだん知恵が浅くなってる気がする」

「あ……」

それに気づくと、二人は少し横になった。

「あぁー……俺、物事をこんなに真剣に考えた事なかったわ…」

麗菜が呟く。

「俺もや。いつも考えるのがめんどくさくて、思ったらすぐ行動してる」

誠が続く。

そのとき、すでに時計の針は十時を指していた。誠は時計を見ると起き上がった。

「よっしゃ、再開や」

その言葉に、麗菜も起き上がる。同じように、考える二人。しかし、二人のマインドは微妙に違っていた。

……あと、2時間……
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