絶対日記『REWRITE』
9月17日。

誠は目を覚ますと、時計を見た。時計の針は、8時丁度を指している。

「8時か…」

日記通りだ。しかし、それはすでに当たり前の事で、不思議な感じは一切しなかった。そんな自分に気づいた誠は、早く日記の呪縛から解き放たれたかった。

家を出た誠は、自転車に乗って学校へ向かった。

「……」

ボーッと自転車を漕ぐ誠。昨夜は疲れていたにも関わらず、追加ルールが気になってよく眠れなかった。

学校に着いた誠は、教室の扉を開けた。そこには、すでに席に座る麗菜の姿があった。

「おっす、誠」

麗菜の顔も、少し疲れているように見えた。

「何や、誠?しんどそうな顔して。寝られへんかったんか?小心者やなー」

ニヤニヤして麗菜が言う。

「お前こそ、疲れた顔してるやんけ」

「アホ!俺は、徹夜で映画観てたんや!」

無理にテンションを上げて言う麗菜。

「何の映画や?」

「え?…え?それは…」

口籠もる麗菜。

「とにかく、千里ちゃんを生き返らせる方法、考えなあかんな」

誠が言う。

「そうやな…」

そう答えた麗菜は、誠の疲れた様子を見て、それ以上悪ノリするのをやめた。

「で?友美ちゃんには、いつ話しに行くんや?」

麗菜が聞く。

「放課後にでも、行こう」

誠は、すぐにでも聞きに行きたかった。追加ルールが、気になって仕方がない。何の為に、発動したのか。なぜ、発動したのか……
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