絶対日記『REWRITE』
しかし、休み時間が終わる度に話を区切られてしまうのが、嫌だった。二人は、じっと放課後を待った。




放課後。
待ちに待った二人は、友美の教室に行った。教室の中を覗くと、友美が帰る支度をしている姿がある。

「友美ちゃん」

誠が、呼びかける。その声に振り向いた友美は、露骨に嫌そうな面もちで答えた。

「何?何か、用?」

そのとき、友美の態度が急変した。

「あ、麗菜君。来てたんや」

急に恥ずかしそうに、麗菜を見る友美。

「友美ちゃん。日記が、変なんや。何か知ってる事あったら、教えてくれへんか?」

誠が言う。しかし、一切聞いていない。……と言うか、聞こえていない様子だ。じっと麗菜を見つめる友美。その友美の表情に、誠はすぐに感づいた。

「麗菜ぁ」

誠が麗菜を睨む。

「え?何や、何や?」

「なんで、お前ばっかり…」

「何や、何や?!」

よくわかっていない様子の麗菜。

「友美ちゃん!もう、許してや…」

と、誠は友美に頭を下げる。

「…仕様が無いなぁ…麗菜君の友達やから、許したるわ」

友美はため息をつくと、誠に言った。

「で?用は、何?」

「え……」

やっぱり、さっきの言葉は聞いていなかったみたいだ。軽くショックな誠。

「いや、日記が変なんや。ちょっと、見てくれへんか?」

もう一度言うと、友美に日記の追加ルールのページを見せた。そのときだった。
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