絶対日記『REWRITE』
「そんなもん、やってみらんとわからんやんけ。わかってんか?ほっといたら、ホンマに死ぬんやぞ。友美ちゃんが死んだ姿、見たやろ」

麗菜が言う。

「わかってる。でも、不可能や…」

「でも、お前」

「やめろ!」

ついつい怒鳴ってしまう誠。

「…ごめん。でも、麗菜。俺の気持ちも、わかってくれ……これ以上、無理や……俺には……」

死ぬのは、怖い。でも、それに抵抗する度胸など、残っていなかった。ましてや、相手が日記帳ならなお更だ。逆転されたときの絶望感は、この世の物では無い程恐ろしい。これ以上、醜態はさらさしたくない。せめて、死ぬときぐらいはカッコよくなりたかった。流れそうになる涙を我慢すると、誠は歩きだした。

「じゃあな」

麗菜に背中を向け、歩きながらポツリと呟く誠。

「誠」

その誠の背中に、麗菜が呼びかける。

「…何や?」

「……」

黙り込む麗菜。

「何やねん、お前…」

誠は微笑むと、再び麗菜に背中を向けた。

「しゃーない奴っちゃな。俺が、一肌脱いだるわ」

その麗菜の言葉は、意味がわからなかった。

「え?どういう意味や?」

誠が聞く。

「アホ。あるんや、方法が」

麗菜の言葉に、誠の感情は剥き出しになった。
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