絶対日記『REWRITE』
「嘘やろ…嘘やろ、麗菜!」

嬉しくて、でも不安で…わけのわからない感情が、誠を興奮させた。

「そんな興奮すんなよ」

「方法って?何や、方法って?」

「それは、言われへん」

「え?」

「言ったら、失敗する可能性があるからな。この方法は、絶対成功するんや」

「……」

キョトンとした顔をする誠。

「…心配すんなって。俺を、信じろ。信じて、明日を迎えろ。死なへんで、済むから」

よくわからない誠。でも、今にも踊りだしたい程嬉しい事だけは確かだった。

「ホンマやな!お前、嘘やったらボコボコやからな!」

笑顔で言う誠。

「おう!なんやったら、武器使ってもええぞ」

麗菜も笑って言う。

「信じるからな!麗菜!」

「任しとけ」

誠は、嬉しくてたまらなかった。もう完全に、諦めていた。死を、覚悟していた。しかしその麗菜の言葉には、強い説得力があった。心から、信じる事ができた。

「でも、どうやって…」

「だから!今は言われへんって言うてるやろ!とりあえず、今日は帰れ。また、明日な」

そう言う麗菜。麗菜に言われるがまま、誠は帰路につく。

「麗菜…何するつもりやろう……」

そう呟きながら歩く誠。しかしなぜか、麗菜は失敗しないと思えた。麗菜が解決してくれる……それだけで、なぜか心強かった。

誠は家に着くと、玄関の扉を開けた。

「ただいまー」

「おかえり」

帰ってきた誠に言う秋子。

「…ご飯は?」
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