絶対日記『REWRITE』
「何やねん…」

震える誠。

「何やねん、これ!」

思わず、誠は声を上げた。

「麗菜…説明しろ!どういう事や、これ!」

倒れる麗菜の胸ぐらをつかみ上げ、誠が怒鳴る。

「俺が、聞きたいわ…」

「誰や!誰が、書いた!」

何がなんだかわからず、叫ぶ誠。

「落ち着け、誠。とりあえず、説明するわ」

麗菜のその言葉に、誠は手を放した。ゆっくりと座り込む麗菜。

「確かに俺は、最低や。三富千里、大原友美を操って、最終的に殺して日記を手にいれた」

「……」

それを、黙って聞く誠。

「でも、それは、違うんや」

「え?」

「日記帳を全て集めて、この世の頂点に立つ。俺の野望は、それだけやった…」

そのとき、再び麗菜の頬を涙がつたった。

「死んだ二人は、日記帳を全部集めた後、時間を戻して生き返したらええ。追加ルールは、俺が作った適当なルールやからな。日記は、なんでもアリや」

「……」

「今までこんなやり方で日記を手に入れたのは…俺の日記帳は、欠陥品やからや」

「え?」

「どういうわけかは、知らん。でも、俺の日記帳は、俺が手に入れたときからすでに、人は殺されへん状態やった。俺の日記帳のルールの下に、書いてる」

その言葉に、誠は麗菜の日記帳を開いた。確かにルールの項目に、『この日記では人は殺せない』と書いている。
< 191 / 203 >

この作品をシェア

pagetop