絶対日記『REWRITE』
麗菜の胸に、泣きながら顔を埋める誠。

「くそ!くそ!」

地面を数回殴ると、立ち上がり日記帳を乱暴に手に取った。

「くそ!こんなもんさえ…こんなもんさえ、無かったら!」

誠の日記帳も含め、4冊を思い切り地面に叩きつける誠。

「誰や…誰の仕業や、これ!」

誠は勢いよく走り出そうとした。そのとき、日記帳に目がいく。

「くっ…!」

誠は4冊の日記帳を拾い上げると、走り出した。

「うわあああ!」

何がなんだかわからず、叫びながら走る誠。周囲の目など、気にしなかった。

「誰や!出て来い!」

叫ぶ誠。しかし、そんな事で誰かが出てくるはずがない。そんな事はわかっていた。

「くそ…くそ……」

悔しくて、涙を流す誠。


……つまり、これまでの日記の一件は、全て麗菜が操ってた。その麗菜を、さらに支配してた奴がおる……


「……」

誠は、立ち止まると、ハァハァと呼吸を繰り返した。

「わけわからん…わけわからんわ!」

叫ぶ誠。近くにある電信柱に、腰をおろす。

「ハァ、ハァ…」

ゆっくりと呼吸を整える誠。だんだんと、冷静さを取り戻す。

「……」

ボーッとする誠。


……麗菜を、失った………
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