絶対日記『REWRITE』
千里と友美は、日記の力で生き返らせる事ができる。しかし、麗菜はできない。

「……」

もう、疲れた。死にたい。そんな事を思っていたとき、ふと思い出す。

「あ…」

誠は、麗菜の日記帳を開いて再び今日の日記の文字を見た。

「……」

どこかで見たような…見覚えのある、字体だ。

「誰の字や…」

確かに、誠の近くの存在の字であった。

「……」

とにかく、家に向かって歩き出す誠。これが、唯一の手がかりだ。家に着いた誠は、玄関を開け二階へ上がると、自分の部屋に入った。

再び、麗菜の日記帳を開く誠。

「……」

思い出せない。しかし、かなり見覚えがある。

「誰や…誰や……」

そう呟く誠の瞳に、机にある一枚のプリントが映る。

「うん…?」

そのプリントを、ゆっくりと手に取る誠。先週の、歴史の小テストだった。

「あ……」


……この字体と、一緒や…


「え?」

全身に鳥肌が走る誠。それは紛れもなく、誠の字体だった。

「え?え?!」
< 198 / 203 >

この作品をシェア

pagetop