絶対日記『REWRITE』
先生が教室に着くと、「昨日も言ったが、中田麗菜が交通事故で亡くなった。みんなも気をつけるように」と言った。その言葉を聞くと、誠は胸がズキっと痛んだ。麗菜の席には、机の上に黄色い花が添えられていた。それを見ると、再び胸がズキズキした。





二時間目の音楽の時間が終わり、音楽室から教室に戻って来た誠は、麗菜の席に座った。

「麗菜……麗菜……」

目の前の景色が再び、涙で歪んだ。

「誠……」

教室のドアの方から聞こえるその声で振り向くと、そこには校長室の前でぶつかった、田島の姿があった。

「田島……」

田島は教室に入ると、誠の所に歩いた。

「誠、顔の傷、どうしたんや?」

「あぁ、ちょっと二日前ぐらいに、チンピラとケンカしてもーて。まぁいけるよ」

「そうか」

少し、沈黙が走った。

「麗菜……死んだらしいな……」

田島は俯いて言った。

「おぅ……まぁ、しゃーないやろ!人間はいつか死ぬんや!ハハハハ……」

誠は頬を伝う涙を学ランの袖で拭いながら、無理に笑って言った。

「誠…俺のこと、恨んでるよな……」

「え?別に、田島のせいちゃうって。運命や……」

「誠……ごめん……」
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