絶対日記『REWRITE』
「そんな怖がるなて。あのさぁ、日記の書き方とかわかる?」

「え?わかるけど…」

それが何?という顔で誠を見た。

「いや、日記書こうかなぁと思て。書き方教えてくれへん?俺そんなん書いたことないから、書き方とかわからんねん」

「え、別にいいけど…」

女の子はキョトンとした顔で答えた。

「マジで?ありがとう!」

「何で、日記なの?」

「え?俺さぁ、もっと真面目に生きようと思て」

「え、意味わかんない」

女の子はプッと吹き出した。

「笑い事や無いの!」

「ゴメン、ゴメン…何で真面目に生きるのに、日記なの?」

「え?何かわからんけど、麗菜に『真面目になるなら日記や!』みたいなこと言われたから…」

「だから、意味わかんないよ」

女の子はまたクスクスと笑いだした。

「南原君、騙されてるって」

「ええから、ええから!ほんで、教えてくれるん?」

「いいよ。南原君って、話してみると意外と普通なんだね。いつも喧嘩ばっかりしてるから、もっと野蛮な人だと思ってた」

「アホ!俺は真面目や!」

「ふーん」

そのとき、ドアを開けて教室に先生が入ってきた。

「あ…、先生来てもうたな。今日の放課後とか、空いてる?」

「うん、大丈夫だよ」

「よっしゃ、ほんなら放課後教えて!」

誠はそう言うと、急いで自分の席に戻った。

「誠、どうやった?」

隣の席に座っている麗菜が聞く。
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