絶対日記『REWRITE』
「……あぁ、驚くことないよ。昨日までの誠君の行動はこの世界の誠君の行動だから、この世界の誠君がきっと机に直し忘れたんだよ。その辺にあるはずだよ」

「…何か、よくわからん……」

「…まぁ、日記書けば元の世界に戻るから、安心して。とりあえず、日記帳探してみたら?」

「うん、そうするわ」

誠は電話を切ると、すぐに部屋中をあさった。

「無いなぁ……あ!」

国語辞典をどけると、その下に日記帳があった。

「あった!」

誠は日記帳を広げた。

「えーと……確か、元の世界に戻るって書けばええねんでな……」

誠はペンを取った。

「………」

しかし、誠は書くのをためらった。

「…嫌や……嫌や!」

誠はペンを置き、再び千里に電話を掛けた。

「もしもし、誠君?日記帳、見つかった?」

「千里ちゃん……日記って…書かなあかんの?この世界におられへんの?」

「え…どうして?」

「だって…この世界には、お父さんも、麗菜も生きてる……もう元の世界になんか帰りたくない……」

「え、ダメだよ、0時までに元の世界に戻らないと、死んじゃうよ」

「え?」

「ルールを破ったことになるから……日記、書いて」
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