絶対日記『REWRITE』
そう思いながら、千里の日記帳をパラパラとめくった。

「ん?何や?」

そう言えば、千里の日記帳には、『9月5日、パス』と書いていたことに気付いた。

「パスってどういう意味や?その日をとばすってことかな……?」

……確か、日記に書いたことをせんかったら、夢を見て、それでやったことになった。ってゆうことは、パスって言うのはその日を飛ばして、夢でその日を過ごしたってこと?

「なんか全然意味わからん……」

誠は千里の日記帳を手に持ち、とりあえず家に帰った。家に着くと自分の日記帳を広げ、ひたすら悩んだ。

「どうしたらええねん……」

誠はもう一度、日記帳の字を消しゴムで消してみた。だが、やはり消えなかった。

「くそ!」

そのまま悩み続けるが、どう考えても千里に勝つ方法なんかなかった。

「破ったらどうなるんや?」

誠は、日記のページを力いっぱい引っ張った。だが、切れない。

「何やこれ?」

ハサミでも切ろうとしたが、少しも切れない。

「どうなってるんや?じゃあ……書いた字を塗りつぶしたら……」

誠はペンを取り出し、字の上から適当に書いてみた。だが、字は書けなかった。

「無理か……」

誠は肩を落とした。

「あ!燃やしてみよう!」
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