絶対日記『REWRITE』
「やめろや、誠」

そこには、麗菜の姿があった。

「一体何してんねん、誠?嫌がってるやんけ」

「うるさい、お前には関係ないやろ!」


ガン!


怒鳴る誠の頬に、麗菜は拳をめり込ませた。クラス中から視線が集まる。

「痛…何すんねん!」

「見てられへんのや。どうしたんや、お前ら?何があった?」

「別に…」

「前まであんな仲良かったやんけ。それが、急にどないなっとんねん?」

「それは……」

言いたくても言えなかった。

「誠…千里ちゃん。俺には、話されへんのか?俺ってそんなに信用できへんのか?」

千里は、ずっと騙っている。

「そう言う問題やないねん!」

「じゃあどういう問題やねん!」

「……」

誠は、何も言い返せなかった。

「勝手にしろ」

麗菜はそう吐き捨てると、スタスタと自分の席に戻った。

「千里ちゃん…」

ボソッと呟く誠。

「いい気味だね」

と、クスクス笑う千里。

「お願いします」

突然誠は、膝をついて千里に土下座した。

「……このままやと、俺、殺されるんや。もう、他は何も聞かん」

「……」

「お願いや。他人に伝える方法、教えてくれ」

「……」

「お願いや」

千里は、ゆっくりと口を開いた。
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