ワレワレは宇宙人だ?!

第ニ章 ディープなインバクト?!

かつて、アニメ製作にも関わったラーメン屋のお兄さんの人脈と善意のお陰で、アニメのセル画やキャラクター設定資料などのコピーなど、たくさん頂く事が出来た。

それを元手にというと、なんだか狡い商売みたいだが、少ないマニア同志で、セル画等、交換やら売買等も出来た為、とてもありがたかった。

マンガ部の友人に勧められて、セルマニアが集まる西武新宿線の上石神井駅前にあった、アニメランドという場所によく連れていって貰った。

通常はアニメ製作の下請けスタジオだったらしい。(多分、今は現存していない)

目的は、自分の持っているセル画を他のマニアが持っているセル画と、交換しに行く為だ。

仲間内では、「ランド」と呼んでいたそのスタジオだが、スタジオの一部をアニメグッズを売る場所として開放されていた。

その開放された場所で、毎週日曜日に、セル画のオークションを行っていた。

そのランドで店員をしていたMさんという、30代後半くらいの女性がいて、オークションの売り子には、常連のマニアたちが、進んでやっていたと思う。

自分の持ってるセル画を出品したり、欲しいセル画を競り落としたりするのである。

今から考えれば、安価だったかも知れないが、バイトのできない女子高生には、やはり高価だった

なかなか買えないので、時々、出品したりもしたが、セル画交換が一番ポピュラーな方法だった。

セル画交換は、スタジオの外でよく行われた。

ビルの地下にスタジオがあった為、地上表の路上で、お互いセルファイルを広げて交渉しているマニアが、日曜日には溢れ出す。

ビルの一階には、大手家電商店が入ってた。

店の周囲で、セルマニアが、たむろしているわけだから、店員はいつも渋い顔をしていたのを覚えている。

交換はお互いに納得するような取引を考えなければならないので、駆け引きや打算、後はセル画を見極める己の目が必要となる。

私は余り得意ではなかったが、友人や仲良くなったアニメ仲間にいろいろアドバイスをして貰っていた。

あらかた、いろんな人のファイルを見て、オークションも終了すると、私達仲間同志で、駅前の喫茶店で食事やお茶をするのがセオリーだった。

オタク談議はキリがないので、店にとっては長居をする嫌な客だったに違いない。

< 3 / 10 >

この作品をシェア

pagetop