性悪幼なじみの彼女
2人で笑いながら廊下を歩いていると、色んなところから視線を感じた。
けど、そんなのも慣れた。
やっとのことで屋上に着くと、あたしと陽樹は手を離した。
「あ~、疲れたぁ!
もうやだ。あのお嬢キャラとかしんどいし」
誰もいない、この空間
ここに来ると一気に力が抜けてだらけてしまう。
あんなのは、あたしのキャラじゃない。
「だろうな。
最初あのキャラのお前を見た時、吐き気がしたくらいだし。」
「はぁ!?元はと言えば、あんたのせいでしょ!
こんな話乗らなきゃ良かった。」
思わず溜め息をついてしまう。
こんなことになったのも、全部こいつのせいだ。
「お前が乗るっつったんだろ。
もう一年経つんだし、いい加減慣れろよ。
それとも、約束が守れねぇの?
心優しくて困っている人がいたらほっとけない恋華ちゃん」
ニヤニヤと悪戯な笑みを浮かべた陽樹を見ると正直腹立つ