幼なじみのきみ(仮)
私たちも上履きに履き替え教室へと向かった。
私とタツ、花蓮は同じクラスの2-Bである。

「やっぱり花蓮はいつも可愛いなぁ。私が男だったら即告白してたわ」
「まぁ男子の間でも人気だわな」

やっぱり、と納得すると同時にタツは花蓮のことどう思ってるかと聞くと特に何も、と返されてしまいつまらなかった。

もうちょっと何かあっても良くないか。

「じゃあ私のことはどう思う?」

私はタツを少し見上げながら尋ねる。
私の身長156cm、タツの身長175cmなのでその身長差の分少し見上げないといけない。

逆にタツは私を見下ろしながら

「自分で起きろと思う」

このやろ…。

「相手が返しにくい発言するのやめてくれる?」
「どう思うか聞かれたから答えたまでだけど?」
「うん、そうなんだけど!」

私が頭を抱えてるとタツは私の頭の上に手を軽く置いて微笑んだ。

「大事な幼なじみだと思ってるよ」
「…どうも」

これはこれで反応に困るのだが。

「琳は俺のことどう思う?」
「目覚まし係」
「おい」

私の頭の上にあるタツの手がグーの形になり頭をグリグリしてくる。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い。


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