滴る雫は甘くてほろ苦い媚薬

こんな生活…、いつまで続くのかな。




“もし、お付き合いしてない人がいなかったら…さ、お見合いとかしてみない?”



東京にはるばるやってきたのは、

きっと私の顔を見ることよりも見合いの話をするためだったのかもしれない。




一人っ子だし、そういう心配を両親にさせてしまうのは確かに申し訳ないけど、


やっぱり結婚するなら大恋愛をして、
もうこの人以上に素敵な人は現れないだろうって自分の中で決めた人としたい。




確かに見合いもキッカケとして、いい巡り合わせかもしれないけど、


正直今の私にはピンとこない言葉だった。



それに両親からしたら店の跡継ぎ的な構想もあるのかもしれないし。



「そう、簡単にうまくいかないんだから…、人生は」

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