滴る雫は甘くてほろ苦い媚薬
男の品格
クリスマスまであと一週間。
そして企画したあの商品の発売まであと一週間だ。
「結構巷では評判いいみたいじゃんよ?よかったじゃない!」
仕事終わりで居酒屋に久々にあずさとやってきた私。
テーブルにはつまみがズラリと並び、
彼女はビールで私はもちろん烏龍茶。
「まぁね〜。おかげで目標販売数達成出来そうかも」
今までは開発自体に直接的な仕事に関わることがなかっただけに、
こうやって努力が実を結ぶとやはり嬉しい。
残業やら企画書やら頑張った甲斐があったな。
「で〜?部長とはどうなのよ」
「ーーへ?」
「へ?じゃないわよ!いい加減白状しなさいよね」
いきなりズイッと前のめりになって私の顔をすぐ近くでジロリと睨んでくるあずさに、
思わず引き気味のまま烏龍茶を一口飲む私。
「部長と随分仲がいいみたいじゃない?ちょくちょく二人で会議室に篭ってるらしいし?」
「!!」