滴る雫は甘くてほろ苦い媚薬
「っ、んん!」
思わず出てしまう喘ぎ声が恥ずかしくて、
私は手で口を覆った。
しかしすぐに彼の手で外され、シーツの上で両手首を羽交い締めにされた。
「聞かせてよ、感じてる声。すげー色っぽい」
「からかわないでよ…っ」
ふふふと嬉しそうに余裕しゃくしゃくで笑う彼がなんだがズルくに見えた。
私なんか感じるだけでいっぱいいっぱいなのに。
「俺より年上なんて今だに信じらんねーな。やっぱ、高校生だよ」
優しかったり意地悪だったり拗ねたり、
いろんな表情と姿を見せてくる彼。
普段は何してる人なんだろう。
彼女とかいるのかな?
名前…、何て言うの?
「可愛いよ、奈緒子さん。もっと俺に溺れて」