滴る雫は甘くてほろ苦い媚薬
体を揺らす度に、
厚い胸板に光る汗が私の上半身に一滴、二滴と滴り落ちる。
「奈緒子…っ、さん…っ」
私の髪に指を通したまま唇を合わせて更に速度を速めていく。
息継ぎする暇すら与えてくれない彼のキスと、
全身を侵食していく快感で意識が徐々に…。
「ーーーーぁっ、んん…っっ!!」
その瞬間電流が、体の中を通ったような衝撃が襲ってきて、
私は目を閉じたまま気を失った。
「…」
その様子を愛おしそうに見つめる彼。
そして彼は自身を満足するために、
再び腰を振り始めた。
ーーーー…
あんな大振りだった雨が次の日には見事に止んで、
雨で濡れた路面や建物の窓は太陽の光が反射してキラキラと輝いている。