滴る雫は甘くてほろ苦い媚薬

俊介と肩を並べながら外を歩くなんてどれぐらいぶりだろう。


ちょっと朝から得した気分だ。




「あ、明後日社長に初プレゼンだったよな。企画書まとまった?」

「とりあえず。って部長に指摘されながらだから、ほぼ部長が作ったようなものだけど」






開発チームのアシスタントに入って、早一週間が過ぎた。


どうせまた事務的なことでもやらされるのかなと甘く舐めていた私。

しかし実際は頭を使う事ばかりで、今までの内容とは真逆な仕事だった。




みんなが出したアイディアを参考にして、商品の具体的なパッケージや見た目をデザイナーと相談したり、

コスト的な事から様々な問題を一纏めにしてまたチーム内で話し合うようにしたりと、考えていた以上に忙しい。


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