千紫万紅~君と見たい景色~
「………い……せい、悠晴!」




「……あ?何?」



少し焦った様子の陽に揺さぶられる。



「ホームルーム終わったぞ?次移動だろ?行くぜ。」


「あ、あぁ…。」




見回してみると、移動の為に教室に残っているのは数人。


どうやら和咲を見てから悠晴は10分以上も物思いに耽ってたらしい。



(最近萩野のことを考えてたら30分とかあっという間に過ぎる。恋は盲目とか馬鹿にしてたけど、馬鹿にできねー。)


なんて完璧に恋する乙女状態の悠晴であった。
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